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家族を愛するってこと(2004年09月30日)

私は家族を愛すると言うことを子どもから学んだ。

勿論、小さい時から猫を飼っており、猫を愛していた。
が、それは可愛がっていたというほうが表現的に近いのと
対人間に関して愛するについて書き残しておきたい。

愛する。

良い言葉だと思う。人と相して愛するわけだよね。

私は物心つくまで、そしてついてからも父親から愛されて
いたと感じなかった。父親は表現が下手だったのだ。
父親はその父母から溺愛されていたらしい。お金持ちのお
坊ちゃまに育てられたようだ。男の子が欲しいと思いなが
ら、続けざまに女の子が3人。やっと産まれたのが私の父
だった。その後、妹が何人かと弟が1人いる。
その愛情は理由はわからないが父一人に向いたようだ。お
姉さん、弟でさえ父に愛情を注いだようだ。

その結果、父は30歳かで母(お嬢様であったらしい)と結
婚をし、生活力の無い夫婦が私を産んだ。

で、私は父から愛されていると感じなかった。

父親から「大好き」とも「愛している」とも言われたことがないし、父親に抱かれた記憶すらない。私の生まれたときから、アルコール依存だったからだ。

私が高学生ぐらいになってくると私自身が父親を連れて公園に行ったり、病院に月に1回ぐらい見舞いに行って、酒を飲まないように諭した覚えがある。だから、どちらかと言うと私が父のような関係であった。(表現は難しいが)

で、私は愛すると言うことが理解できなかった。
33の時、結婚をした。その人は私を愛してくれた。今の妻です。ありがたいことである。
私は妻を愛しているのは事実である。が、家族の愛(血のつながった愛)としては別問題である。

結婚して1年後に子どもが産まれた。男の子だ。2歳ぐらいまでは妻の子育ての配下にあり、私は何もしなくて良い。
勿論、泣けば抱くし、あやすが、まだ人格を持っていない以上愛する対象にはならなかった。

で、女の子が産まれる。長男が3歳ぐらいになり、長女が1歳。長男は私に対して愛を要求してくる。泣くことで・・・

長男が4歳、長女が2歳ぐらいになれば、長男が私が父であることを理解し、私がどこかに出かける時に行ってくるからと言えば悲しくて泣いてくれた。これが愛することだと感じた。

子どもを抱く。大好きだって伝える。そしたら、僕も大好きって応えてくれる。そう言った経験の中から家族を愛するってことを長男は教えてくれた。

子どもが産まれると子どもが中心の生活にもなってしまう。妻の愛情が子どもに向くようになり、私も子どもに向く。

現在は長男は小学校1年生、長女は保育園年中さん。両者とも私にとってかけがえの無い子ども達であり、それを支える家族の一員である。大切に愛していきたいと感じる。今の私の正直な気持ちである。

読んでくださりありがとう。

投稿者 pasopro : 2004年09月30日 13:27

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コメント

とても一言では表現できません。

壮絶と思われる過去から
「愛し愛される」までの気持ちに到達していく経過を読ませて頂いて、
本当に感動しました。

そして、それを公開されるその勇気。
私には、計り知れません。

「家族」

たった一言の意味の深さを、教えて頂きました。

起こりえるすべての事に、意味があるのだということも。

投稿者 Ray : 2004年10月01日 04:19

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